栄養士から受験生のお母さんへ(5)試験の日の食事
著者:尾崎小百合
受験栄養Lab.所属 管理栄養士
1月に入り、受験シーズンとなりました。
すでに試験を終えられている方もいらっしゃいますが、これからが本番という方も多いのではないでしょうか。
保護者の方の気がかりはお子さんが万全の状態で試験に臨むための体調管理、感染対策と試験当日の食事ではないでしょうか。
今回は試験当日の食事についてお話しします。
これを食べたら能力が絶対に発揮できる、「特別な魔法の食事」があればいいのですが、実際にはありません。
しかしながら、受験生は試験当日非常に緊張しています。その上、遠方で特に朝が早い、宿泊するなど、いつもとは違う環境が加わると想像以上のストレスがかかることになります。そうすると、トイレが近くなる、おなかが痛くなる、吐き気がするなど体に症状が出るお子さんもおられます。
実際は、いつも食べている食べ慣れたものが一番いいのです。安心感と少しでもおなかに影響が出ないようにする配慮が大切です。そして平常心を保てるようサポートしてあげて下さい。平常心が力を発揮するのです。
1.当時の食事で気を付けること
・食べなれた物、
いつも食べている物を食べる
・消化に負担のかからないもの
(脂質・繊維質少なめ)
・温かいもの(お味噌汁、スープ)
・エネルギーになり腹持ちがいいもの
(炭水化物)
・たんぱく質を適量とりいれる
・ビタミンB1をとる
(炭水化物をエネルギーに変える)
:豚肉、納豆(大豆)、ごま、胚芽米
2.自宅でも宿泊先でも取り入れやすい朝食メニュー
・ごはん(消化・吸収がゆるやか)
・お味噌汁
(いつもよく食べる具材(豆腐、お揚げなど)、 豚汁
・スープ:
クラムチャウダー、
ミネストローネなど具材が多いもの
・鮭、卵焼き、納豆
・バナナ
・おにぎり
①鮭などタンパク質源の入ったもの、
②じゃこ、梅干し、塩昆布、ごま
・カレー
・親子丼
これまでのコラムもご参考にしてください
栄養士から受験生のお母さんたちへ(1) 朝ごはんと試験の日
栄養士から受験生のお母さんたちへ(4) 試験の日、休憩時間のお菓子
我が家の下の子供は、普段の朝食に、じゃこ・梅干・塩昆布・ごまの入ったおにぎりや肉うどんをよく食べていました。
大学受験の時は、家で食べてから試験会場に行ける場合は、いつもの朝ごはんを食べてもらいました。
2次試験の時は宿泊を伴いましたので、朝食バイキングで、ごはん、お味噌汁、焼き魚など量を控えめに食べてもらいました。
お昼はコンビニで買えるものしか用意できないので、本人が希望した、好きなおにぎり2個(昆布・鮭)、ゼリー飲料、チョコレート、クッキーなど少しのお菓子を持たせました。結果的には食欲がなく、ほとんど食べていなかったようです。
昼食は試験の種類によって、必要ない場合から、大学受験のように休憩が2時間くらいあるものと全く違いますので、試験のスケジュールに合わせてご準備下さいね。
今から試験まで少し期間のある方は、試験当日の朝ごはんを意識して、朝ごはんを見直してみるのもいいかもしれません。
最後になりますが、お子さんにどんな励ましの言葉をかけますか?もう少しです、お子さんとともに頑張って下さい。
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