紫蘇の栄養と大好評♪神レシピ

著者 プロフィール
食育・地域栄養研究部所属 管理栄養士
食品メーカー勤務
千田 奈穂実

HNS食材塾での紫蘇情報

HNSでは栄養士達が集まり、一つの食材を掘り下げて調査し、その食材を使った栄養たっぷりの美味しいレシピを考えて「食材塾」という勉強会を開催しています。
今回は「紫蘇」について取り上げます。

紫蘇は栄養豊富なハーブです。薬味以外でもいろいろな料理に使えます♬

◆紫蘇について

原産は中国で、日本でも平安時代以前から栽培されていました。
大きく分けて、緑色の青紫蘇と紫色の赤紫蘇の2種類があり、いずれも葉だけでなく、成長段階に合わせて、芽や花も食用として利用可能です。
赤紫蘇の葉は梅干しの色付けに欠かせないものとして知られており、梅干しを漬けた赤紫蘇を陰干しにして粉にして作ったゆかりは薬味にしてもふりかけにしても美味しい。
青紫蘇は年間を通して流通しており、赤紫蘇は6~8月が旬になります。

◆紫蘇の栄養素

 紫蘇にはにんじんやかぼちゃ、モロヘイヤなどの緑黄色野菜と同様にβーカロテンが豊富に含まれています。
緑黄色野菜の中でも紫蘇のβ―カロテンの多さは全野菜の中でもトップクラスで、にんじんの約1.3倍、西洋かぼちゃの約2.75倍、ブロッコリーの約13.5倍も含まれています(生の状態、可食部100gあたり)。
 脂溶性ビタミンではビタミンEやビタミンKも含まれ、水溶性ビタミンではビタミンB群やビタミンCも豊富です。
 赤紫蘇の色素はシソニンというポリフェノールで、酸と反応して鮮やかな赤色に発色する性質があり、抗酸化作用があります。
 さわやかな香りはペリルアルデヒド(シソアルデヒド)という成分によるもの。防腐作用だけでなく、食欲増進や消化促進、健胃・整腸作用もあります。しその実にはn-3系多価不飽和脂肪酸のαーリノレン酸が含まれています。

紫蘇の栄養価計算

◆選び方・保存方法

葉の色が濃くてみずみずしく葉の裏に黒い斑点が出ていないものが新鮮。赤紫蘇は葉がよく縮れているもの。
しなびかけたときは葉全体を氷水に10分程度ひたすことで元気になります!

~冷蔵の場合~
少量の水を注いだ瓶に、軸を下にして青紫蘇を挿し、ラップをして冷蔵庫の野菜室で保存し、3日に1度水を取り替える。
瓶がない場合は、キッチンペーパーに包みペーパーごと水につけて湿らせ、ビニール袋や密閉容器に入れて保存。
紫蘇の保存方法

~冷凍の場合~
ざく切りまたは粗いみじん切りにして、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。
凍ったまま使用でき、パスタに入れたりドレッシングに加えたりと、アレンジ次第でさまざまな料理に利用可能。
紫蘇の保存方法

***栄養素を引き立たせる調理法***

細かく刻むほど香り成分が引き出されるため刻むとより香りが楽しめる。
脂溶性ビタミンが豊富なため、油調理との相性が良い。
香りが飛びやすいので、水にさらすのはNGです。

◆青紫蘇レシピ

食材塾で栄養士達に大好評だった紫蘇レシピをご紹介します♬

とうもろこしと紫蘇ごはん

材料 分量(5人分)
 米 4合
 とうもろこし 2本
 料理酒 大さじ2
 塩 小さじ1.5
 青紫蘇 5枚
 炒りごま 適量

作り方
①米を洗いざるにあげる
②とうもろこしは皮とひげを除き、半分に切り包丁で実と芯に分ける
③米、とうもろこしと芯、料理酒・塩を入れて炊く(少し水は多めでもOK)
④刻んだ青紫蘇とごまを乗せて完成

鶏とはんぺん紫蘇の照りつくね


材料 分量(8個分)
 鶏ひき肉 150g
 はんぺん(大判) 1枚
 青紫蘇 3枚
 塩コショウ 適量
 【たれ】
   しょうゆ 大さじ2
   みりん 大さじ1
   砂糖 小さじ1
 サラダ菜・トマト

作り方
①大葉をみじん切りにする
 たれは合わせておく
②鶏ひき肉とはんぺんをボウルにいれ、はんぺんをつぶるように捏ねる
③捏ねたら塩コショウと大葉を混ぜる
④ごま油を熱したフライパンで両面焼く
 焼き色がついたらお酒をふって蒸す
⑤火が通ったらたれを回しかけ絡めて完成
 付け合せのサラダ菜・トマトを添える

紫蘇巻き味噌

材料 分量(30個分)
 青紫蘇 約30枚
 味噌 30g
 砂糖 25g
 すりごま 30g
 くるみ 30g
 サラダ油 適量
 爪楊枝 数本※お好みで唐辛子

作り方
①大葉は洗ってよく拭き、じくは切り落とす
 すり鉢にくるみを入れてよくする
②①に味噌、砂糖、すりごまを入れ混ぜる
③約8gを手に取り小指くらいの太さに伸ばす
④大葉を巻く
⑤楊枝で④を3~4個ずつ中央に止める
⑥弱火でじっくり焼く

切干大根と紫蘇のコチュジャン漬け

材料 分量
 切干大根 30g(1袋)
 青紫蘇 15枚
 コチュジャン 大さじ1/3~2/3
 砂糖 小さじ1
 味噌 大さじ1
 ごま油 小さじ1
 しょうゆ 小さじ1
 酢 小さじ1
 いりごま 大さじ1
 さくらえび 大さじ山盛り1

作り方
①千切大根は水に戻したらしっかりとしぼり、適当な長さに切る
②大葉は太めの千切りにする
③ボウルに調味料といりごま・さくらえびをよく混ぜあえわせる
④③に千切大根・大葉を入れタレが絡むように混ぜ合わせる
⑤保存容器に移して冷蔵庫で保存する
ぶっかけそうめんやラーメンのトッピングにもおススメ!

紫蘇のジュレ

材料 分量(5個分)
 白ワイン 100ml
 水 320ml
 砂糖 大さじ6
 青紫蘇 10枚
 粉ゼラチン 6g
 レモン汁 大さじ3
 砂糖
 小さじ3
 水 小さじ3
 レモン汁 小さじ3

作り方
 下準備
  ゼラチンの材料を混ぜ合わせ、10分置く
  シロップの材料を混ぜ合わせる
①白ワイン・水・砂糖・大葉を鍋に入れて中火にかける。沸騰したら弱火にして3分加熱する
②鍋ごと水につけて準備した〈ゼラチン〉を加えて混ぜ溶かす。ザルでこして、器に分け入れる。冷蔵庫で1時間程度冷やし固める
③〈シロップ〉をかけてレモンを添える

以上、HNS栄養士達に大好評のレシピの紹介でした。
紫蘇巻きみそは市販品も見かけますが、手作りすると紫蘇がパリパリして、とても美味しいです。
紫蘇のジュレは、紫蘇を沢山買ったときに是非チャレンジしてほしい、さわやかな美味しさです💛
本当にどれもこれも美味しいので、ぜひお試しください♬

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